RE/MAXエージェント奥林です。
さて今回の知っているようで知らない不動産関連用語は「コーポラティブハウス」について解説をしたいと思います。
コーポラティブハウス・・・横文字で格好が良さげ、お洒落な予感がしますね。
簡単に説明すると
「居住希望者同士で組合をつくり、自らが事業主となって建物の企画・建築を行う集合住宅のこと」です。
この説明だと、多少分かりにくいのでもう少し詳しくご説明しましょう。
コーポラティブハウスの考え方は、もともとイギリスが発祥だと言われています。
「個性的な住まいにこだわるイギリス人」の考えるコーポラティブハウスの概念は、その後、欧米を中心に広がりを見せ近年、日本にも導入されました。
実際の着工件数についての情報が少ないことから、正確な数字までは把握出来ないのですが、一説では8,000戸強の供給実績だと言われています。
まだまだ少数だと言うことですね。
よく混同されがちですが、高級路線の分譲マンションで定着しつつある「スケルトンインフィル」とは根本的に設計思想が異なります。
ちなみにですが「スケルトンインフィル」とは、スケルトン(建物を支える構造駆体)とインフィル(住戸内の間取りや内装・設備)を分離した建築手法のことです。
耐久性が高いスケルトン部分は固定され、インフィル、つまり躯体剛性に影響を及ぼさない部分については、ライフスタイルに合わせて間取りや内装を変更するなど柔軟性の高い設計変更が出来る手法です。
主要な構造部分と、柔軟性のある内装部分をはっきりと分けることにより、将来的なリフォームや設備の変更が容易になると言ったメリットがあります。
ですが、主要な構造部分は供給元が設計していますので、その大きさや配置までも自由に出来るものではありません。
あくまでも内装部分についての自由性です。
コーポラティブハウスは、この主要な構造部分や配置計画も含めて有志が集まり、自由に配置・設計して持ち分割合や専有面積により必要な費用を按分して負担しましょうと言う考え方です。
「自由で、快適な自分好みの集合住宅」
それがコーポラティブハウスです。
敷地権(土地の権利)は持ち分割合によりますし、建物の所有権については区分所有権であることから、権利関係については分譲マンションと同じです。
分譲会社の利益が加算されないことから、イメージとしては有志の意見調整さえ出来れば「低予算でおしゃれなデザインができること」
と、もてはやされていますが実際に計画した場合はこの意見調整がなかなかに難しいようです。
計画から竣工まで、2~3年は短い方だとの説もあります。
それでも調整能力の高い専任の建築家やコーディネーター、私たちのような不動産コンサルが介入することにより、「理想の暮らし」を手にされている方が多いのも事実です。
また設計段階から有志と意見調整を行いますので「隣は何をする人ぞ」になりにくく、入居当初からご近所が仲良しになると言った利点もあります。
デメリットとしては、こだわりを詰め込みすぎた「理想の住まい」は個性が強く、資産として考えた場合には売却するのが難しいと言う特徴もあります。
資産性を重視するか、快適性を重視するかは個人の価値観にもよるかと思いますが、快適な住まいで満足するためのご相談もお気軽にご連絡下さいませ。
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