エージェント活動 2021.03.10 UpDate

WEDNESDAY, MARCH 10, 2021

【不動産トレンド用語ベスト10】を一気に解説

RE/MAX エージェント 奥林です。


過去のブログでよく聞くけど知らない不動産用語】の解説を行ってきました。



たまたま見た某不動産サイトで、住み替えを検討している方を対象として18歳~59歳までの男女を対象に、有効回収数1855票から算出したランキングを見つけましたので一気に解説を行うことにしました。


ランキングに挙げられている用語を見てみると、確かに一般の方には馴染みのない用語かも知れません。


過去の解説記事と重複する用語もありますが、ランキングにそって私なりの用語解説を行ってみたいと思います。


 ベスト10までの順位は以下のようになっていました。



1位 レインズ 76.3%


2位 ホームインスペクション 73.9%


3位 スケルトン・インフィル 73.2%


4位 コーポラティブハウス 69.9%

5位 瑕疵(かし)保証 62.5%


6位 フリーレント 59.6%


7位 ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス 55.0%


8位 コンパクトシティ 53.8%


9位 DINKS 53.7%


10位 すまい給付金 50.0%


 


まず1位のレインズとは


正式にはReal Estate Information Network Systemと言います。


頭文字を略してレインズと呼ばれています。


簡単にいうと不動産物件情報交換のためのコンピュータネットワークシステムです。


システムの目的は、不動産会社が個々に持つ情報の抱え込みを防止すると共に、情報の標準化、共有化することにより売買や賃貸に関する業務をスムーズに行うことです。


システム自体は1988年の宅地建物取引業法の改正よりスタートしています。


不動産の「売る・買う」を仲介業者に依頼する場合には、媒介契約の締結が義務付けられていますが、一般媒介をのぞく専属専任もしくは専任媒介契約では、その約款で媒介契約締結から5日(専任は媒介契約から7日)以内に指定流通機構への登録義務があります。この指定流通機構がレインズです。


第2位のホームインスペクションとは


「建物現況調査」のことです。


宅地建物取引業法の改正で2018年4月より、中古住宅売買時におけるホームインスペクションの紹介・斡旋についての説明が義務化されています。


ホームインスペクションは、ホームインスペクターが比較的短時間(約60分程度)で、主に目視により行う「一次診断」です。


ホームインスペクションの目的は、住宅の設計・施工に詳しい建築士などの専門家が(ホームインスペクター登録者)、住宅のコンディションについて調査を行い、欠陥の有無や補修すべき箇所、その時期などを客観的に診断するものですが、ただちに建物の瑕疵(現在では契約不適合)であると判定するものではありません。


第3位のスケルトン・インフィルとは


「スケルトン・インフィル」とは、スケルトン(建物を支える構造駆体)とインフィル(住戸内の間取りや内装・設備)を分離した建築手法のことです。


耐久性が高いスケルトン部分は固定され、インフィル、つまり躯体剛性に影響を及ぼさない部分については、ライフスタイルに合わせて間取りや内装を変更するなど柔軟性の高い設計変更が出来る手法です。


主要な構造部分と、柔軟性のある内装部分をはっきりと分けることにより、将来的なリフォームや設備の変更が容易になると言ったメリットがあります。


 第4位のコーポラティブハウスとは


居住希望者同士で組合をつくり、自らが事業主となって建物の企画・建築を行う集合住宅」のことです。


コーポラティブハウスの考え方は、もともとイギリスが発祥だと言われています。


「個性的な住まいにこだわるイギリス人」の考えるコーポラティブハウスの概念は、その後、欧米を中心に広がりを見せ近年、日本にも導入されました。


主要な構造部分や配置計画も含めて有志が集まり、自由に配置・設計して持ち分割合や専有面積により必要な費用を按分して負担すると言う考え方です。


敷地権(土地の権利)は持ち分割合によりますし、建物の所有権については区分所有権であることから、権利関係については分譲マンションと同じです。


分譲会社の利益が加算されないことから、イメージとしては有志の意見調整さえ出来れば「低予算でおしゃれなデザインができること」が特徴として挙げられています。


 


第5位の瑕疵(かし)保証とは


「通常、一般的には備わっているにもかかわらず本来あるべき機能・品質・性能・状態が備わっていないこと」瑕疵と言います。


不動産については表面上の見える部分ではなく、壁内部の断熱材劣化や雨漏りなど、目に見えない部分、つまり「隠れた瑕疵」と定義されています。


もっとも、この「隠れた瑕疵」の定義が曖昧であることから紛争も多く、2020年4月に、不動産の瑕疵は「契約不適合」と言う表現に変わりました。


「契約不適合」の法概念は


「売買や請負において、契約に基づいて引き渡された目的物が、種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合していないこと」と、なっています。


現在では、この契約不適合に関する購入者に対しての保証を、瑕疵補償としています。


6位のフリーレントとは


賃貸住宅における一定の家賃無料期間のことです。


インターネットなどで賃貸住宅を検索すると「家賃2か月無料!!」などど、書かれている2か月の家賃無料期間が、フリーレントに該当します。


賃貸オーナーが「フリーレント」を採用する理由は、ワンルームマンション一棟投資などの場合は全体の利回り収支を重視する考え方によります。


つまり、空室により利回り低下をさせるぐらいであれば、数か月分の家賃を放棄しても年間収支率を引き上げたいという心理によります。


その他にも様々な理由により入居者が決まらない空き部屋などは、物件自体が問題を抱えているケースもありますので、フリーレントだからと安易に部屋を決定するのは避けたいものです。


第7位の ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスとは


表現としては「ZEH」のほうが馴染んでいるかも知れません。


ZEH=ゼッチ=ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスすべて同じ物です。


国交省が定める「ZEH」の定義は


「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅」と、なっています。


簡単に言うと、定められた断熱性能+高効率設備機器採用によるエネルギー削減+太陽光パネルなど(創エネシステム+蓄電池(創エネされたエネルギーを有効に使用する)により、年間のエネルギー収支が概ね“0”になる住宅のことです。


第8位 コンパクトシティとは


地方都市を中心に活性化している未来都市構想です。


基本的に自動車を使わない範囲内での生活を想定してシティ構想を行っています。


住宅や公共施設、商業施設を一定の範囲内に集中させるため、公共交通か徒歩で移動することが可能です。行政機能や訪問介護などの福祉サービスも効率化することができ、財政悪化に歯止めをかけることができる取り組みです。


第9位 DINKSとは


DINKsとは、「Double Income(共働き)No Kids(子どもを持たない)」の略で「子どもを産まずに二人の生活を続けよう」と決めた夫婦のことです。


言葉として不動産用語なのか疑問ですが、子供部屋を配置しない夫婦の趣味やライフスタイル優先の間取りなどが存在し、広告でも「DINKS向け」などど、表記されていることから、範疇に含まれる部分もあるのでしょう。


ライフスタイルの変化により、DINKsは現在も増加傾向にあると言われています。


第10位 すまい給付金とは


すまい給付金は、消費税率引上げによる住宅取得者の負担を緩和するために創設された制度です。


「ローン控除」と言われる住宅ローン減税と混同されがちですが、住宅ローン減税は支払っている所得税等から控除する仕組みであるため、収入が低いほどその効果が小さくなります。


すまい給付金制度は、住宅ローン減税の拡充による負担軽減効果が十分に及ばない収入層に対して、住宅ローン減税とあわせて消費税率引上げによる負担の軽減をはかる目的となっており、2021年度に給付対象となるのは、モデル世帯(妻=収入なし=と中学生以下の子ども2人の4人世帯)で年収の目安が775万円以下となっています。


所得450万円以下だと最も多い50万円が給付されます。



時代とともに不動産トレンド用語も変化しており、聞いたことはあるけれども意味が分からない不動産用語も変化していくことと思います。


また機会を得て、そのような用語解説を行いたいと思います。


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