北海道北広島市。
札幌市と新千歳空港の間に広がるなだらかな丘陵地帯に在し、明治17年(1884年)広島県人25戸103人が集団移住し開墾したことから、広島県人の手により「北」の「地」で開拓されたとして「北広島」を名乗り、やがてそれが街の名となった。
開拓の鍬がおろされてからおよそ140年が経過している。
豊かに息づく緑の環境、ゆとりの土地空間、整備された交通網など自然と都市機能が調和した街とされているが、よくいえば風光明媚な丘陵地帯、悪くいえば人口5万人程度の小規模な街である。
クラーク博士が『ボーイズ・ビー・アンビシャス』の名言を残したゆかりの地である以外、これまでさほど注目を浴びる街ではなかった。
そのような街が突然、注目を浴び始めたのは2018(平成30)年11月5日に北広島市とプロ野球日本ハムファイターズが新球場を建設すると発表してからだ。
それ以降、土地値は上がり続け2023年の公示価格変動率ランキングでは住宅地で1~4位(2022年は1~6位)までを、商業地で1~2位(2022年も同様)を北広島市が独占したのは記憶に新しい。
街が活性化するのであるから、北広島市はもちろん近隣店舗や住人からは好意的に受け止められてるが、同時に大量に訪れることになった観光客や野球観戦者によるモラルハザードも指摘されている。
私が連載している講談社「現代ビジネス」から活性化する街の「光と闇」をテーマに取り上げてくれないかとの依頼を受け、4月13日にJRを乗り継ぎエスコンフィールドに取材に行ってきた。
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