不動産経験は30年になるが、喋りが上手い思ったことが一度もない。
標準語のほか北海道弁と大阪弁をあやつるトリリンガルではあるし(意味は違うが……)
少なからず営業を行っているのだから下手だとまでは言わないが、いたって普通だ。
不動産業界に入りたてのころは知識や経験・自信がないことを隠そうとでも思っていたのだろうか、勢いにまかせて喋った。
ところが口数が多くなるほど、時間経過により内容の整合性がとれなくなる。
結果、論理破綻による自縄自縛となり、ごまかすためにまた喋るという悪循環におちいる。
おかげで数多くの手痛い失敗を経験した。
今でこそ体育会系文学中年&作家&不動産エージェントの肩書で
「コンサルティング営業とは相手の話を聞きながら整理し、本人が無意識に持っている願望を具体的に……」と、理組成然と低音の魅力で話すこともできるが、これはたんに経験を積んできたからにすぎない。
不動産コンサルや講演・研修講師など人前で話す機会も多いのだが、いわゆる「立て板に水」のような流暢な喋りとは縁遠い。
「そんなことで不動産営業が務まるのか?」と、問われれば
「不思議なことに出来てしまうのです」と答えるしかない。
正直な気持ちである。
コンサルや講演の依頼がリピートしているので対外的な印象は、それほどひどくないかも知れぬし、主催者から「奥林さんの話は分かりやすくて、参加者からも評判が良いですよ」と世辞を言われることもあるので、聞き取れる程度の喋りは出来ているようだ。
世間的に「営業=喋りが上手」のイメージが根強くある。
だが、「巧言令色鮮し仁」の故事のとおり、本当に“力”を持つ優秀な営業ほど、余計なことは喋らないが一言で”場”を変えるものだと思う。
まだまだその域に達しないが、努力を続けていきたい。
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