RE/MAXエージェント奥林です。
2月も中盤に差し掛かり春が近くづいてきたとはいえ、私の活動する北海道は寒気の影響により、ブログを書いている2月9日最低気温が陸別の-25.6℃など、-20℃を下回る観測地点が道内22箇所にも及んでいます。
この低気温に、風と積雪がついて回るとそれはもう…凄いです。
一転して、今週末の2月13日付近からは暖気が強まりプラス気温が予想されるとの長期予報が出ています。
まるで波のような気温の上下は、北海道ならではです。首を竦めて春の到来を待つことにします。
さて最近、某士業のグループとご縁が出来て「認知症と財産」等に関しての連載コラムを受け持つことになりました。
認知症と財産分与の因果関係に関しては、スポットで何度か仕事をこなしたこともあり、おかげさまでそこそこの知識は有しています。
今回は連載コラム執筆のために、最新情報の収集が必要となり毎日のように厚生労働省や関係団体等の公開情報をリサーチしています。
ホームページで認知症と打ち込み検索される記事で、非常に多くエビデンスとして使用されている厚生労働省研究班「認知症の人に関する将来推計」の久山町研究データですが、このデータは2012年公表です。
つまり9年前のデータです。
もっともこの2012年当時の推測で、2025年には認知症有病率は健常者で19%
さらに糖尿病有病者の増加率を加味すると20.6%まで増加すると予測していました。
それでは最新のデータはと探すと、国内ではなかなか見つけ出すことが出来ません。
仕方がないので、海外の医療系論文をあさりまくっている毎日です。
日本において、比較的に新しく興味深いものとしては平成25年の九州大学研究報告による厚生労働省老健局データがあります。
厚生労働省老健局_令和元年公表資料
2012年当時は、高齢者における認知症有病率は約4人に1人とされていましたが
これに2017年独立行政法人 東京健康長寿医療センターによる
「若年性認知症の有病率及び大都市における認知症有病率に関する調査研究事業」
の報告データ及びWHOから公表されている世界的なレベルでの認知症増加率を加味して、かつ現在国内で入手できる様々な研究報告を照らし合わせ
さらに日本における平均寿命の伸び率と、高齢化社会への進捗率を勘案すると
「日本全人口の7人に1が認知症」という説が信憑性を持ってきます。
もっとも私の場合は体育学部体育学科出身ですので、大学時代に医療系スキルとして学んだものは解剖学と運動心理学程度ですから、入手できるデータを統計学的に試算することしか出来ませんが
さて、この認知症になると何が困るのかと言いますと
それは私有財産の処分が出来なくなるということです。
分かりやすいところでは
不動産の売買や預金引き出しは、厳格に本人の意思確認が求められることから、家族が勝手に処分出来るものではありません。
認知症になり判断能力が不十分な状態で、高額な物品購入や不動産の売却・購入などが行われないように保護する必要があります。
また、本人の意思によらずに勝手に預貯金が引き出される金銭被害を防止する意味でも、保護が厳格に行われます。
特に定期預金の払い出しや不動産購入や売却は、本人確認とその意思表示が厳格に確認されることから預金は凍結され、不動産は動かせなくなります。
本人が認知症を発症して正常に判断が出来ない状態ですと、金融機関や土地の登記を代理する司法書士も、名義人の意思を確認することが出来ないことから受け付けることができません。
それらを行うには何らかの対策を講じている必要があります。
ちなみに認知症や相続に関しての対策としては下記の様な方法があります。
成年後見制度・信託銀行への信託・家族信託・生前贈与・遺言
特に認知症問題が大きく取り扱われるようになってからは、各種セミナーが多く開催されています。
私がコラム依頼を引き受けた理由も、自身の勉強の意味もありますが
セミナー講師として登壇した士業が、セミナー後のコメントで
「懸命に分かりやすく解説したつもりだが、質問も無く、本当に理解してくれているのだろうか」と言う声があまりにも多いからです。
例えば成年後見制度を例に挙げても、法定後見人と任意後見人の違いや、後見・補助・補佐の違いなど、もともと興味が無ければ理解出ません。
「先生、理解出来ていないことは質問も出来ませんよ。そもそも、何を質問して良いのかも分からないでしょうから」と、なります。
それらを分かりやすく、定期的に説明する連載コラムの執筆をお受けしたからには、執筆者である私自身が学びを深めるしかありません。
RE/MAXブログでも、調査した最新データからの考察を、随時発信していく所存です。
相続や認知症に関するお問い合わせもお気軽に。士業と連携して対応させて戴きます。
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