RE/MAXエージェント奥林です
前回までのブログは蘊蓄のオンパレードで、自ら読み返してみても文字数が多く興味のない方にとっては面白くないブログであったと反省しかり
最終回は出来る限り上手くまとめようと悪戦苦闘しておりますので、少々時間が掛かりそうです
そこで緩いブログを間に挟んでみる事にしました
私がサラリーマンとして勤務している時代の事ですがスタッフに教育訓練を行っていると、会社代表に「営業マンにそこまでの知識は必要ない。それよりも一件でも多く電話を掛けさせろ」などと言われていました
心の中では「素人の営業マンから、命の次に大切な財産である不動産を買う訳ないだろう」と、毒づいていました
営業にそこまでの知識が必要か?
営業職に取っては永遠のテーマです
実際に知識がそこそこの営業マンでも会社の信用性と勢い、そして人間性だけで結構売れたりするから分からなくなります
そんな問いかけに株式会社グランド・デザインズ代表取締役の藤本篤志氏が非常に分かりやすいコメントを寄せられていましたので一部転用させて戴きます
氏は『御社の営業がダメな理由』(新潮新書)等、多くの著書を執筆されている方ですが
「営業マンの知識レベルは満点を10とすると、平均2ぐらいと低いものです。私のこの評価に厳しすぎると思われる方も多いと思いますが、知識とひと言でいっても、営業マンの覚えている知識は、その大半が自社商材の知識にすぎません。それでは、まったく足りないのです。 知識を構成する要素は、最低でも次の7つが必要です」と述べ、最低でも抑えておかないと駄目な知識として次の7つを上げられています
(1)自社商材知識
(2)他社商材知識
(3)業界市場知識
(4)商材関連知識
(5)関連法律知識
(6)関連学術知識
(7)教養雑学知識
この意見には私も諸手を上げて同意します。
大半の営業マン知識が10のうち2程度であると言う意見も極端ではないと思います
取引で不動産仲介や新築住宅、分譲マンション販売や賃貸仲介の営業マンと話をして「いいのか君はそれで」と、思う事が多々あります
自分が運動ばかりして学生時代に勉強を怠り、不動産業界に入ってから無知を自覚して,未だ満足なレベルに達せずとも日々学びを実践しているから余計です
「知らなければ学ぶ」それが当然の姿です
せっかくなので1から7までの項目に、私なりに解説をつけて見ました
1.自社商材知識
さすがにどの営業マンも身に着けています。逆説的に、それすら出来ないのであれば、さっさと他の仕事を探しなさいと思います。新人だから、経験が浅いからなんてのは言い訳にもなりません(知識のない営業マンを経験豊富な上席者のフォロー無しに顧客担当にするとしたら、クライエントを舐めているのかと言いたい)
2.他社商材知識
これも良くあるパターンで出来ない営業に限って自社の優位性のみ延々と語ります。その場合、他社との比較検討においてはチンプンカンプンで、逆にクライエントの方が良く知っているケースです。自社商材の欠点や論理的な他社比較は必須。不動産において、例えば中古一戸建てならば少なくても年代ごと大手ハウスメーカーの工法や使用している断熱材に平均的気密性、優劣的部分と欠点程度は頭に叩き込んでおきたい所です
3.業界市場知識
少なくても過去5年程度の新築着工件数と中古市場動向、不動産関連管轄省庁から派生する関連法規の動向等(そう言えば、重要事項の説明義務条項に当該地ハザードマップ説明が追加されました。今更ながらの感はありますが)併せて世界各国の不動産単価の目安も知っていれば心強いかと思います
4.商材関連知識
最新の住設機器の動向は勿論の事、温熱環境学やデザイン等の多岐に渡る知識は広く浅くとも一通り覚えている必要性があります
5.関連法律知識
宅建業法は勿論の事、建築基準法等の各関連法規に民法は必須です。法改正や判例にも通じ、意尺してクライエントに説明出来る程度の知識拡充は欲しい所です
6.関連学術知識
再生可能エネルギーやテクノロジーは確実に抑えたい所です。この部分の知識が増えれば蘊蓄が多くなりますが、組み合わせして新たな提案が出来る事から広く知っていて無駄になることは無いと思います
7.教養雑学知識
自分自身に取って一番難しい分野です。雑学はまだしも、教養となると自分自身に欠けている部分だと思っています
若かりし頃、海外ビジネスをする上でシエィクスピアは必須との話に感化され全集を買い込み、所要なセリフを丸暗記等しましたがこの齢まで日本において使う機会はまったくありません。古典的な言い回しは周りから白い目で見られるばかり
古典文学も和洋の名だたる文豪の本を今でも読み続けてはいますが、周りでは私が口にする作家の名前を知らない人ばかり。口にすれば、変人扱いになるので黙して語らず。教養はひけらかすものでは無いのは重々承知しているのですが、自分自身に教養があるのかどうかまったくと言って良いほど判断基準があいまいで未だに悩み続けております
未だ発展途上、毎日もがき苦しみながら仕事を楽しくこなしております
全てはクライエントの満足の為
不動産と言う財産をクライエントに分かりやすくご説明し、判断して戴くために自己鍛錬を続けております
どうぞお気軽にご相談下さいませ