ライフスタイル 2019.12.24 UpDate

TUESDAY, DECEMBER 24, 2019

東京都心のゴールデントライアングル

トッチーの「行ってわかったあの土地このトチ」 第2回 東京都港区高輪周辺

高輪台交差点

発見、都心のゴールデントライアングル

東京の都心部、山手線の内側には誰も知らない「ゴールデントライアングル」が存在する。「丸の次は三角か」というツッコミが幻聴となって聞こえてくるが(ここで笑えない読者は、前回「ミステリーサークルと平和への祈り」を読んで欲しい)、今回はもったいぶらずに種明かしをしよう。東京都心のゴールデントライアングルとは、山手線の恵比寿から田町にかけてのV字の部分と、恵比寿と田町を直線で結んだ地域。ゴールデントライアングルを誰も知らないのも、無理はない。3分前に私が名付けたのだから。

東京都心のゴールデントライアングル

【→】山手線の恵比寿〜大崎〜田町区間と、恵比寿駅と田町駅を直線的に結んだ地域。山手線が大崎〜品川間で鋭くカーブするため、V字のように見える。

ゴールデンは伊達じゃない!

「ゴールデン」(若干”昭和”の香りがする)と銘打ったのには、ワケがある。一番の理由は、何と言っても地域のブランド力。ゴールデントライアングルには港区白金、白金台、高輪のほか、池田山と島津山(いずれも品川区東五反田)、御殿山(品川区北品川)が含まれる。言わずと知れた、高級住宅地ばかりだ。

第二の理由として、オフィスへのアクセスの良さを挙げたい。山手線の恵比寿〜大崎〜田町間の各駅には、大手企業の本社が目立つ。アマゾンジャパン(目黒駅)、パーク24(五反田駅)、ローソン(大崎)などなど。品川駅港南口は、再開発の結果数多くのオフィスビルが乱立する。田町と五反田は、賃料の安さがウケて、渋谷にいたようなテック企業の移転先として知られている。ゴールデントライアングルの内側に住んでいれば、あの通勤地獄とは無縁だ。

明治学院大学付近のパノラマ

【↑】東京都港区白金台一丁目の明治学院大学(写真左端)付近のパノラマ風景。桜田通り沿いに高層マンションが立ち並ぶ。

外様大名の悲しき現実

ゴールデントライアングルを、江戸時代の古地図と重ね合わせる。今の高級住宅地も、昔は大名屋敷が多い。さすがゴールデン、と思ったのも束の間、屋敷の主をよく見てみると、西日本の外様大名が名を連ねる。

現在のゴールデントライアングルは、江戸時代は江戸の町の外側。泉岳寺駅前の高輪大木戸跡が動かぬ証拠だ。大木戸とは、江戸の入り口にあった関所。江戸の内と外を隔てる境界線。立場上、外様大名の下屋敷が江戸の外側に多く置かれていたのも、納得できる。冷や飯を食わされた外様大名たちの、悲しき現実が伝わってくる。

高輪大木戸跡に残る石垣

【←】高輪大木戸跡に残る石垣。道幅約六間(約10メートル)の旧東海道に設置された門扉の両側に、このような石垣が築かれていた。東京都港区高輪二丁目付近。

「高輪」の町名由来

【→】「高輪」の町名由来を記した案内板。奥は第一京浜。東京都港区の高輪二丁目交差点付近。

高輪ゲートウェイ駅で新たな発展へ

今で言う「パワハラ」を受けていた(と思われる)外様大名たちの屋敷街も今、新たな発展段階を迎えている。高輪ゲートウェイ駅の開業と周辺地区の再開発だ。この新駅、高輪大木戸からほど近い。全国から絶大なるバッシングを受けた新駅名だが、「ゲートウェイ」にはかつての江戸の「入り口」が強く意識されているとのこと。ますます発展するゴールデントライアングルを見て、あの世でほくそ笑んでいる外様大名たちが目に浮かぶ。

今なら殿様でなくても、この地域に住むことができる。静かな佇まいの戸建て、見晴らしのいいマンション、最寄駅のアクセスの良さ。不動産エージェントとして、私が最もオススメする街。「沈黙は金」なんて言わず、ゴールデントライアングルに住まいを持ちたいと思い立ったら迷わずご連絡いただきたい。

 

さて、次はどの土地に行ってみようかな?

開業に向けて急ピッチで工事が進む高輪ゲートウェイ駅

【←】2020年春の開業に向けて急ピッチで工事が進む、山手・京浜東北線高輪ゲートウェイ駅。手前にはついこの前まで山手・京浜東北線が走っていたレールの枕木が並んだまま残されている。

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