約8年ぐらい前のまだ、お爺ちゃんが生きていた時のことです。
熱燗好きなお爺ちゃんと、盆踊りが好きなお婆ちゃん。
60代後半の高齢者2人暮らしで、現代でもよくある光景であります。
2人とも病院嫌いの薬嫌いであり、処方された薬を飲まなかったりすることはよくありました。
ある時、お婆ちゃんが盆踊りの日時や場所を間違えたり、薬を飲み忘れるなど…
でも、これは勘違いだったり、ただ薬が嫌いなのだろうと、軽く考えていた親族一同であった。
おじいちゃんの体調がかなり悪く…
久しぶりに病院に行き、色々と診察をしてもらうと実はガンが見つかりました。
しかもステージ3でいろんなところに転移していました。
病院の先生から伝えられました…
【もう永くはないだろう】
そう言われ治療する為に、入院することになりました。
お婆ちゃんはお爺ちゃんの看病をしに病院に通っていたが、
このぐらいから異変に気付く。
そう。
病院に行けない。
家に帰れない。
場所がわからない。
など…
こんなことが起こり始めました。
でも、普通にできている日も多々あります。
お婆ちゃんがなんばに遊びに行った時は、
寄り道をし過ぎて帰りがかなり遅くなったりしたこともありました。
本人は全く気付いていません。
ボケている自覚がないのである。
普通にしている時は、僕らも全く気が付きません。
ある時は塩が全部なくなっていたり…
実はコーヒーに使ったらしい。
美味しくないやん!
ってツッコミ入れた。笑
ネタみたいな話だけど、
本当の話。
まだまだ色々なことがあるが、
書き出したらキリがないのでご想像にお任せします。
本当に怖かったのは、
深夜に勝手に起きて徘徊すること。
キッチンの火のこと。
ちょっとボケたお婆ちゃんが1人で暮らすには、
本当に危ない暮らし方だと思いました。
第2話につづく