こんにちは、RE/MAX ANNA HOUSEの不動産エージェント 福田 健です。いつも当店をご利用いただき誠にありがとうございます。
この記事は、不動産購入を検討なさっているお客様がご希望に叶った物件を手に入れるために、役立つポイントをステップ順にご紹介しています。
日頃から不動産の新着物件をチェックしているお客様であればお分かりだと思いますが、「これ良いな!」と思う物件ほど、本当にすぐ売れてしまうものです。
不動産取引はスピード勝負の世界......
でも、買う側の立場からすればそれほど焦って決められない......
このジレンマの中で、どうしたら納得いく物件選びを進められるでしょうか?
ステップ②では、物件選びの決め手になる基準と購入申込み手続きの流れについてご紹介します。
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◇この記事のポイント◇
・物件選びの基準になるトライアングル△
・ローン審査に必要な書類を準備しよう!
・値引き交渉のリアルな世界
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良く言われることですが、不動産の購入には"物件"を手に入れる以上のこと、つまり"お客様の暮らし"が大きく関係します。
それで、私が不動産エージェントとしていつも意識しているポイントは、ロケーション・プロパティ・コストという3つの基準のバランスをお客様と一緒に検討していくことです。
不動産市場には沢山の物件が出回っています。しかし、それぞれのお客様にとって“期待するメリットを与えてくれる不動産”という視点で物件を探すと、選択肢はそれほど多くないものです。
なぜならほとんどの物件は、お客様にとってのロケーション・プロパティ・コストというトライアングルで囲んだ基準の外側にあるからです。逆に言えば、お客様が最終的に購入することになる不動産は、おのずとこのトライアングルの中心に収まるものとなります。
もし不動産選びをする中で、このトライアングルに当てはまる物件が見つからない場合は、少し待ってみると良い物件が出てきたり、条件設定を変えた方が都合良いことが明らかになってくるので、焦って購入しないことをオススメします。
3つの基準のそれぞれを簡単に解説します。
⑴ロケーション
ロケーションとは、いわゆる“立地条件”のことで、お客様が重視している生活環境や、そのエリアの将来性、想定される災害やリスクマネジメントに関して、少し広い視野で検討することが関係しています。
⑵プロパティ
プロパティとは、“物件に対する希望”のことで、検討している土地・建物の状態、取得する場合に法律上また契約上どんな権利・義務が生じるか、お客様のライフプランとマッチする物件なのか?というような、お客様ご自身のパーソナルなニーズに直結する細かい条件を確認することです。
⑶コスト
コストとは、“お金のプランニング”のことで、物件購入費用(本体価格+諸費用)と購入後の経費(ランニングコスト)が、想定される収入や支出と比較して無理の無い計画になっているか、投資用物件であれば収益性とのバランスがきちんと取れるのかという要素を検討に含める事です。
物件探しを始める早い段階から、このロケーション・プロパティ・コストの中心に収まる物件を見つけることを意識することで、どのエリア・どんな物件・いくらで購入するという意思が明確になり、ニーズに見合った不動産を素早く見分けることが可能になるでしょう。
加えて、不動産の購入を検討するときに特にオススメしたいのが、気になる物件があったらすぐに不動産エージェントに相談することです!
不動産エージェントは、お客様がベストな物件を見つけるのをサポートするアドバイザーです。
自社物件を販売する不動産会社の営業マンとは異なり、特定の物件に肩入れして営業することはありませんし、懸念している点があれば資料を調査して説明してくれます。さらに、売主側とコンタクトを取って具体的な条件交渉も進めてもらうことができます。
ですから、不動産エージェントに相談することで安心して購入出来る物件なのかどうか判断しやすくなるに違いありません。
物件探しをするとき、もう一つ大切な事があります。
それは、購入の申込みのためにどんな手続きや書類が必要になるか、早い段階で確認しておくことです!
たとえ良い物件が見つかっても、必要な資料の準備に手間取っているうちに別のお客さんに先を越されてしまったらとても残念です。
一般的な取引の慣例として、不動産を購入したいという意思は、売主側に「不動産購入(買付け)申込書」を提出して伝えます。
この申込みを行う際、買主は購入希望価格・手付金額・契約や引渡しの希望日程・どんな特約を付帯するかという条件を具体的に通知する必要があります。
ここで注意が必要なのは、支払い能力がある事を証明できなければ次に進めないという事です。
ローンを利用して物件を購入する場合には、金融機関に融資の事前承認を受けなければなりません。
それで、購入したい物件が決まったらすぐにローン仮審査を申込めるように、資料を前もって準備しておきましょう。
ローンの事前審査に必要な資料は、申込みを行う金融機関や不動産の種類、お客様の収入源により異なりますので、担当者にきちんと確認するようになさってください。一般的に言えば、以下のような資料が必要になります。
さて、いざ不動産を購入するとなると一番気になってくるのは“金額のはなし”ではないでしょうか?
不動産購入に関連する費用は、大まかに挙げると以下の⑴~⑹のようなものがあります。
購入する立場からからするとお得に買えるに越したことはありませんが、値引き交渉の可能性に関しても少しご紹介できればと思います。
⑴物件価格
物件の売出し価格には、そのエリアのマーケットプライスと売主の要望が反映されています。売主側も様々なデータを調査した上で販売価格を決めていますので、多くの場合大幅な値引き交渉は現実的ではありません。
とはいえ、交渉の余地が全く無い分野ではありませんので、探しているエリアの相場感を掴んだ上で適切な価格を提示してみる事ができるかもしれません。
覚えておきたい点として、不動産の価格交渉は口頭では行えません。
「不動産購入(買付け)申込書」に希望する購入金額を記入して行います。つまり、契約に進む事を前提として交渉に臨まなければならないということです。
時折、街中でなかなか売れない物件がどんどん値下げされているのを見ることがあります。そうなる理由はそれぞれですが、そのような物件を購入する場合には、値引きされた経緯を確かめてみると良いでしょう。
⑵仲介手数料
物件価格は売主に支払うお金ですが、仲介手数料は契約をサポートする不動産業者に対して成功報酬の形で支払う費用になります。
仲介手数料は、特例を除いて、物件取引価格に対して法律で定められたパーセンテージを上限として請求できる仕組みになっています。なお、不動産業者が売主として顧客に直接販売する場合には仲介手数料が発生しません。これらの内容は、物件広告の取引欄に書いてある内容から確認できるようになっています。
仲介手数料は、不動産会社の収益になる部分で、広告や契約のための調査に要する費用も含んでいるため値引き交渉が難しい分野と言えます。とはいえ、物件本体価格の値引き交渉を行なう場合、金額が下がった分は仲介手数料も安くなります。ですから実際には、お客様にとってダブルで得できることになるかもしれません。
稀に不動産会社が直販していない物件でも、仲介手数料無料を謳う広告を見かける事があります。
不動産会社も営利企業なので、そのようなケースでは売主側が報酬を支払っています。それ自体に問題はありませんが、売主がそれだけ多額の報酬を支払う物件には相応のリスクがあるかもしれないという事も覚えておきましょう。
⑶登記費用
登記費用は、所有権移転登記などの登記申請手続きを司法書士に依頼するための費用です。不動産の売買は売主・買主双方にとって重要な取引であるため、法律の専門家である司法書士の立ち会いの下で金銭の授受を行い、登記申請手続きを依頼する事が慣例になっています。
この費用には、司法書士への報酬の他に、登録免許税や出張費、事務に必要な経費などが計上されています。購入する不動産の評価額に応じて、10万〜30万円程度が一般的な相場のようです。過去にはバックマージンが上乗せされているケースもありましたが、最近ではそのような司法書士事務所は少ないようです。
⑷金融機関費用
金融機関から融資を受けて不動産を購入する場合には、金融機関の事務手数料や、保証会社の保証料、団体信用生命保険の保険料なども諸費用に含める必要があります。
これらの金額は、利用する金融機関によってそれぞれ異なりますので、事前に見積りを取って確認しておきましょう。
⑸火災(地震)保険料
購入した物件には、火災(地震)保険をかけることになります。
保険料は契約期間や保証内容によって異なりますし、一括払いや分割払いを選択できるようです。保険代理店に事前に見積りを取って確認しておきましょう。
⑹税金関係
不動産購入時に必要な税金として、印紙税や消費税、登録免許税、不動産取得税等があります。
購入後には、固定資産税と都市計画税を毎年収める必要も生じます。
これらは物件価格と比較して大きな金額ではありませんが、コストの想定に含めておきたいものです。
長くなりましたが、ここまで不動産購入ステップ②として、物件選びの決め手になる基準と購入申込み手続きの流れについてご紹介しました。
購入する物件の交渉がまとまっていくのはワクワクする楽しい時間であるのと同時に、お客様の暮らしが関係する重要な決断を下す時にもなります。分からない事はきちんと確認するようにして、長い目で見てお客様に“期待するメリットを与えてくれる不動産”をぜひ見つけたいものですね!
ステップ③では、購入する物件の重要事項説明と売買契約手続きについて解説します。(現在、執筆中…)