エージェント活動 2020.10.01 UpDate

THURSDAY, OCTOBER 01, 2020

FIT(固定価格買取制度)終了_蓄電池設置は得か?

RE/MAXエージェント 奥林です


私たちエージェントは、独立自営でクライエントに対しての提案や相談業務を行います


物件紹介はもちろんのこと、相続や相談やリノベーションに関する相談


個々のエージェント保有スキルによって対応する内容も様々です


私、個人としては業界経験も29年になり仲介業務から団地造成、競売関連に建築関連など多岐に渡り経験を積ませていただき、日々のインプットにも余念がないことから、一通りの不動産関連に関するご相談には対応できると自負しています


最近では太陽光発電の固定価格買取制度(FIT)が終了し、日中で使用しきれず捨てるしかない電気を有効利用するために、家庭用蓄電池を設置したいと言うご相談が増えてきました


全国の補助金参考画像 Panasonic HPより


せっかくですので、今日は家庭用蓄電池の設置についてご説明しましょう


まず本体ですが、メーカーや電池容量によって金額が異なります


あくまで参考価格ですが


製品                                                              容量                                  価格相場


オムロン                                                      9.8kWh                             142.8万


京セラ「EGS-LM72BⅡ」                          7.2kWh                             141.7万


シャープ「クラウド蓄電池」                  4.2kWh                             122.8万


パナソニック                                              5kWh                                80万


NEC「小型蓄電システム」                       7.8kWh                             161.4万


たっぷり蓄える大容量、しっかり使える蓄電池出力。参考画像 Panasonic HPより


さらに「本体価格」にプラスして工事費が必要になります


工事は蓄電池がハイブリッドタイプのものかで異なりますが


1.既存太陽光発電パワコンとの接続(屋内・屋外など設置個所により異なる_交換が必要な場合もあり)


2.パワコンから分電盤への接続(分電盤種別により新規設置_交換要す)


3.蓄電池対応モニターの設置


簡単に書くとこの3段階の工事となります


我々の居住する北海道の場合には、蓄電池の室外設置が出来ませんので室内に設置場所を確保する必要があります


交換部材の有無により工事価格は異なりますが、一般的には「20~30万円」程度が相場でしょうか


設置工事に要する時間は概ね「4~5時間」程度ですが、事前に下見などが必要ですし、現状の配線の経路によっては呼び込みに時間がかかる場合もありますので「終日」と、考えておいた方が良いでしょう


つまり、総体価格は


「蓄電池本体」+「工事費」となりますので、概ね「100~180万円」総体金額の目安と考えて差し支えありません


ただし、ですが


太陽光発電システムの寿命も念頭に置くことを忘れないようにご注意下さい


太陽光発電システム参考画像 Panasonic HPより


太陽電池(パネル)の寿命は概ね10~20年前後(メーカー保証は、当時のものですと10年のはずですが)10年以上、経過していれば太陽電池の発電効率も劣化している筈です


また当時のパワコンスペックですと寿命は「10~15年」


さらに架台の腐食状況によっては架台交換も必要となります


固定買取期間(FIT)が終了したから、発電した電気の自己利用のために「蓄電池」を設置すれば大丈夫と、安直に考えることはお勧めしません


かならず現況の太陽光発電システムの劣化状況を確認してから設置の検討を行ってください


うっかりと不心得な業者に連絡したら、蓄電池は設置したけど、その後に太陽光発電システムのメンテが次々に必要になり費用が嵩むことにもなりかねません


 


また家庭用蓄電池には、サイクル寿命といって蓄電容量を100%発揮できる期間の限界があります。蓄電池によく用いられているリチウムイオン電池であれば、平均サイクル寿命は6~10年ほど。サイクル寿命を迎えると蓄電性能が20~30%低下してしまいます。サイクル寿命後も使い続けることは可能ですが、蓄電性能が低下してしまうことと、メーカー保証が10年間で設定されていることからも、蓄電池の交換目安は10年程度と考えておきましょう。


蓄電池設置に関しては地方自治体などにより「再エネ省エネ機器導入補助金」が導入されている場合があります。


札幌市の場合においては、1kwhあたり3万円(上限12万円)但し、現状ではどの自治体も余剰金が発生しておらず、申し込みが受け付けられていないケースが多いいようです


念のため、申し込みが出来ないか調べてみることをお勧めします


さて、ここまでご説明したところで「蓄電池を設置して元が取れるか」と言う大切なポイントについてご説明します


 


【シミュレーションに必要な情報】


1)1日に必要な電力量(家庭によって異なる)


2)1日に発電可能な電力(太陽光電池設置枚数によって異なる)


3)1日の余剰電力(FITが終了している場合は、発電量-日中使用料=)


4)年間余剰電力


5)使用年数(耐用期間)


6)上記5の耐用期間における(買電差×年数)


上記1~6の情報があれば計算することが可能です(回収率計算)


ですが一般的には太陽光発電システムは4kwh~6kwhの設置が多いことや、現状のシステムの劣化状況や今後のメンテナンスに加えて「蓄電池新設」の経費を回収するとなると、私の個人的なシミュレーションでは難しいとの判断になります


無論、全体の条件を精査してから始めてシミュレーションを、行いますので「全て」ではないのですが


蓄電池の設置を検討される場合には、単純な取り換え工事に要する費用だけではなく、総合的に不利益情報も含めて提案してくれる信頼のおける業者を選定し、相談されることをお勧めいたします


コンサルティングとして上記のような案件にも対応しておりますのでお気軽にご相談下さい



  • 090-3773-1849

  • hiroki.okubayashi@remax-agt.net


 


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