2022.05.23 UpDate

MONDAY, MAY 23, 2022

IZUMAI通信 Vol.181

物の価格が次々と上がっている感じがします。


価格が上がっている物の中に中古車もあります。

コロナ禍での世界的な半導体不足は新車販売のペースを鈍らせ、車購入希望者の選択肢が中古車に向いていることを示しています。

ただ、中古車全体が価格上昇している中、EVは価格が上がっていないようです。

しかもEVから乗り換える人が多いようで、EVの中古車は走行距離が短いものが圧倒的に多いということです。

これは、充電ステーションの数の少なさが原因のようで、

国が目指す13万ヵ所に対して現在では未だ3万ヵ所しか設置されていないとのことです。


ですので、少し遠出すると充電ステーションの場所ばかり気になり、

ストレスを感じながらの運転を強いられることが嫌でガソリン車に戻す人も少なくないようです。


これでは2050年のカーボンニュートラルの救世主にはなれませんね。



不動産はインフレに強い?


世界的にインフレが加速しております。

インフレ懸念からアメリカの中央銀行にあたるFRBが金融引き締めのため利上げを実施したことの影響から世界的に株価が下落、

長期金利の上昇が起きております。

日本では、黒田日銀総裁が金融緩和の姿勢を崩しておらず、アメリカとの金利差が広がり円安が進んでおります。


ロシアのウクライナ侵攻の影響により石油などの商品価格の上昇、穀物供給不足により食品価格の高騰、また中国のゼロコロナ政策でサプライチェーンの逼迫、

物流の停滞が起き、世界経済は混沌とした状況に陥ってしまっております。


この様な状況下でインフンフレはますます加速していくと予想される方が多いようですが、

私達としてはこんな時代にどのようにして資産を守っていけば良いのでしょう。


2013年に日銀により異次元の金融緩和が始まりました。

本来長く続いていたデフレから脱却するために物価を上昇させることを目的として始まったのですが、

物価はほとんど上がらず、株価、不動産価格だけが上がるという資産インフレを引き起こしました。


不動産価格が上昇した原因としては、今もそうですが超低金利で不動産を買い易くなったためで、

デフレの中での不動産価格上昇という本来のロジックから外れている現象が起きたのです。


では今後物価が上昇してきた時に果たして不動産は買いなのか、そして不動産はインフレに強いと言えるのでしょうか?

日本の現状を見ると、賃金は上がらず、物価上昇により可処分所得は目減りし、生産人口もますます減少する中で

不動産の価格が上がってくるとはちょっと考え辛い環境にあると思われる人もいると思います。


一方、日銀が金利を抑えようとしても海外の金利上昇の流れに抗えず、

日本でも長期金利がじわじわ上がって住宅ローンの金利を上げる銀行も出てきております。


金利が上がれば、不動産価格は下がっていくというのが一般的なロジックですが、それも当てはまらないのでしょうか。


現在の不動産価格の上昇の一端をなしているのが日銀でもあります。

日銀は、2021年3月までJ-REITの買い入れを停止していましたが、今年からまた買い入れを再開しております。

この影響もあってか外国人投資家が買い越し基調になっており、これも暫く続くのではないかと思われます。


また海外のファンドが日本の不動産、特にレジデンス(一棟住居)を大量に買い漁っており、

このファンドの旺盛な買い意欲も不動産価格に影響を与えていると思われます。

また、ここに来て円安が進んでいることも海外勢の買い意欲を触発していると考えられます。


これはファンドだけでなく.海外の個人も日本の不動産投資は今がチャンスと見て、

海外にいて物件も見ずに買付を入れてくる人が増えて来ているようです。


さて、今回のテーマの不動産はインフレに強いかですが、今までのロジックに当てはめて予想するのは難しいかもしれません。


現在起きているロシアのウクライナ侵攻による影響を見るまでもなく、今の時代は世界規模で連動して動いているためどこかのエリアで何かが起これば

世界中に影響が広まるようなグローバルな時代ですので、日本国内の中だけで起きていることで将来を予測するのは困難な時代になってきたのかもしれません。

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