コロナの水際対策が段階的に緩和されてきました。
外国人の旅行者の入国制限緩和が緩和され、6月から1日2万人の入国制限緩和の調整に入っております。
2019年に外国人旅行者は3188万人まで増加したましたが、今回の緩和でどのくらい増えるのか楽しみにしている人も多いと思います。
そのような中、2021年の旅行、観光開発ランキングで日本が初めて世界一になったと発表がありました。
日本の交通インフラ、治安の良さ、自然の豊かさ等が評価された結果だということです。
未だコロナの不安は無くなった訳ではありませんが、外国人旅行者が増加して日本経済の回復に大きく貢献していただけると本当に嬉しいですね。
隠れ不動産会社
2021年の3月決算が各社から発表されました。
コロナの影響を受け売上を大きく減らした企業、V字回復した企業、逆にコロナ禍で追い風を受け売上を伸ばした企業もあり悲喜こもごもと言える決算報告だったかと思います。
ですが、コロナが未だ治まらない状況の中、日本の税収は過去最高になると予測されております。
3月末の一般会計税収は50兆円を超えたようです。
所得税、法人税、消費税がともに堅調に増加したとのことですが、何となく違和感を感じなくもありません。
給料が大幅に上がったという話しも聞こえて来ませんし、コロナで業績が悪化した企業も多いし、
消費も大きく増えたという報道もなかったと思います。
法人税については、コロナの打撃を受けた中小企業は多くは元々赤字で納税していない企業が多いので
あまり税収に影響を与えなかったかもしれません。
実は、日本の中小企業の65%くらいは、赤字で法人税を納めておりません。
大企業の中には、本業が不振にも関わらず営業利益が好調な企業があります。
コロナ禍で勝ち組と言われている日本マクドナルドもその一つです。
日本マクドナルドは、土地を取得してフランチャイズオーナーに貸す不動産業が好業績を支えているようです。
隠れ不動産会社と目していいかと思います。
またサッポロホールディングスもコロナ禍で食品、飲料は大きく売り上げを落としましたが、
本業の赤字を不動産業でかなりの部分を補填できたようです。
松竹もコロナの影響をまともに受けた企業のひとつです。
映画、演劇は入場制限を設けられたことで大きく売り上げを落とし、本業では赤字に転落したのも関わらず、
不動産事業は大きく黒字となったことで、本業の赤字をほとんど吸収してしまっております。
これらの企業の他、富岡製紙工場の経営母体である片倉工業、出版社の講談社、鉄道会社各社、日本郵政、新聞各社、テレビ局などは本業が不振の時も不動産事業で本業の穴埋めができており、業績悪化につながっておりません。
実は、中小企業の中にも本業の業績が振るわないにもかかわらず、好決算を残している会社も少なくないのです。
2022年4月の企業物価指数は、国内企業物価指数が対前年10%増、輸出企業物価指数が対前年17.3%増、
輸入企業物価指数に至っては、対前年44.6%増と企業業績を維持していくのが難しい状況にあります。
不動産はインフレに強いと言われますが、この状況下でも隠れ不動産会社は好業績を維持していけるのでしょうね。
長い間安定した業績を維持していくためには、隠れ不動産会社的な事業の配分が必要なのかもしれません。