少し暑さも緩んできて普通の夏の気温になってきた感じがします。
未だ未だ秋の訪れを感じるほど過ごし易くなったとは言えませんが、猛暑からは解放されそうです。
ソフトパンクが過去15期のうち法人税を納めたのは僅か4期しかないと日経新聞が大きく報じておりました。
M&Aで次々に巨額なマネーを動かして売上高で日本のトップクラスを走るソフトバンクが法人税をほとんど払っていないのは、どう考えても腑に落ちません。
このソフトバンクのように大企業の中に税金を全く納めていない企業が結構な数あったので、
その対応策に2004年に外形標準課税が導入されました。
この効果がいかほどはよく分かりません。
中小企業の6割以上が法人税を納めていないとも言われておりますが、
2021年度の国の税収は過去最高で法人税の伸びが大きかったとされています。
こういう状況を見る限り法人税収には未だポテンシャルがあるのかもしれません。
木造住宅密集地域(木密地域)
先日、北九州市の旦過市場で30店舗以上を消失する大火災が起きました。
ここでは、今年4月にも42店舗を焼く大規模な火災が発生したばかりでした。
消失した建物の中には、昭和39年に創業した映画館もあり、長年市民に愛されてきた場所が一瞬で焼け落ち、
地元の人の落胆ぶりはいかばかりか想像もできません。
何故このような大きな被害を出す火災が起きてしまったのかですが、
このエリアは木密地域という古い木造の建物が密集している場所であることが、
大きな被害に繋がったと考えられています。
近年の大火で思い起こされるのは、2016年に起きた新潟県糸魚川市の大火です。
ここも木密地域であり、木造の非耐火構造の建物が軒を接して建っていて、道路も狭く、
行き止まりも多いことから消防自動車が火災現場に辿り着かなかったことで被害が拡大したとされております。
この大火をきっかけに土地区画整理事業や市街地再開発事業などを適用し、大胆に復興計画を実施していくことが望まれるところですが、
実際は早期に再建を希望する住民が多く、時間のかかる各種事業の適用は後回しにされがちです。
復興を急ぐがあまり元と同じような街が再建されると、また同じような災害が起こらないとも限りません。
果たして北九州市の旦過市場は、どのようなプロセスを踏んで復興していくことになるのでしょうか?
実は、東京23区内でも木密地域があちこち点在してます。
20の区の28地域を「整備地域」に指定して火災が燃え広がらない対策として老朽化した住宅の撤去や建て替え費用の助成などを行っています。
地域の燃え難さを示す「不燃領域率」は、鉄筋コンクリートなど燃えにくい建物の割合や、延焼を遮断する道路や公園などが占める割合などから算出します。
「不燃領域率」が70%に達すると市街地で延焼の危険性がほぼなくなるとされています。
東京23区の「整備地域」で「不燃領域率」が70%を超えているのは僅か4地区にすぎません。
最も「不燃領域率」が低いのは、大田区の羽田地区で52.1%、
次いで低いのは杉並区中野区にまたがる阿佐ヶ谷、高円寺周辺地区で54.1%です。
勝手なイメージとしては、足立区、江戸川区あたりが最も低いのかなと思っておりましたが、
意外にも人口密集地域に「不燃領域率」が低いエリアがあることが分かりました。
このような地域でひとたび火災が発生すると糸魚川のような大火になり、
大きな被害が発生する可能性が高いということです。
こういった地域は建物が老朽化しているのに加えて住人が高齢化も進んでいることが問題です。
首都直下型や南海トラフの大地震が遠くない将来起こる可能性が高いと言われております。
整備地区に住んでいる方は、火災が発生した時にどんな行動を取るべきなのか事前に家族と話し合っておくことが必要でありますね。