政府の肝入りでアプリ開発が行われたコロナの接触確認アプリ『COCOA』の運用停止が決まりました。
開発当初から問題の多かったアプリで、ほとんど役に立たなかったと言っても過言ではないと思います。
デジタル化を進めていくための旗頭的なアプリだったと思いますので、
この運用停止は今後のデジタル化推進に大きな暗い影を落とすことになるのではないかと心配致します。
何故、日本ではデジタル化 DX が進化しないのでしょうか?
コロナ患者の情報を保健所に報告するシステム『HER-SYS』もそうですし、
他のデジタル化推進の過程で誕生したシステムもシステムを稼働させるためにアナログな作業を行わざるを得ず、
却って作業効率を悪化させる羽目になっているものが少なくありません。
最近、どの項目を取り上げても、日本は世界から取り残されているような気がして
とても残念な気持ちにさせられます。
国土の有効利用について
日本の食糧自給率は、カロリーベースで見ると30%程度とかなり低い水準となってます。
G7の中でも最下位に位置しており、カナダの178%、フランスの170%、アメリカの119%、
ドイツ112%、イギリス94%、イタリア63%となっており、日本は断トツの最下位です。
生産額で見ても日本は66%と決して高い水準ではありません。
世界では、ロシアのウクライナ侵攻により、世界の食糧事情に大きく影響が出て、
食糧価格の高騰、食糧不足による飢饉に陥る国の増加と混沌とした状況となっております。
日本は、国土を海に囲まれているため、万が一の有事には食糧の輸入が困難な状況に陥る可能性を指摘する人が増えてきてます。
いわゆる食糧安全保障の対策が急務となって来ていると言えると思います。
何で日本は、こんなに食糧自給率が低いのでしょうか?
戦後は、日本の食糧自給率は88%と高水準にありましたが、
1965年に73%となってから食糧自給率は下がり続けてきました。
かつては、日本人の主食は米でしたが、国が豊かになるにつれて欧米の食生活が日本に根付いできて、
米の消費量が減少した影響が大きいと思われております。
日本よりはるかに国土面積の小さいオランダは、食糧の輸出量が世界2位となったというニュースが報じられましたが、
オランダの国土面積は、日本の九州とほぼ同じくらいの面積でしかありません。
そのオランダが世界第2位の農業大国になったというのは、驚き以外のなにものでもありません。
何でこんなに国土が狭いのに世界第2位の農業大国になれたのでしょう?
オランダの生産物と言えば、チューリップ以外に思い浮かぶものがありませんが、
実はトマトやパプリカなどの野菜の生産量が多いようです。
トマトについては、単位面積あたりの生産量は、日本の7〜8倍となっており、
狭い国土に関わらずこれだけの生産量をあげられているのは、IT化が進んでいることと、
その推進力になっているのが、産官学の連携です。
日本が最も弱い部分かもしれません。
政府も食糧自給率を上げるとは言ってますが、具体的な政策が全く示されないまま何年も経過してしまってますし、
これからも口だけ政策では、世界からどんどん取り残されてしまいますね。
食糧だけでなく、再生可能エネルギーのシェアを拡大するため、
国土の有効活用を考えて時間をかけて投資していく必要をひしひしと感じます。
円安で海外のファンド、投資家による日本の不動産への投資が勢いを増しております。
このままだと不動産の所有者は、外国人ばかりになってしまうのでは、危惧します。
海外でとても参考にになる事例があるのですから、国土の有効利用を目的に是非教えを乞いて農業立国、
エネルギー大国と言われる国に生まれ変わらせていただきたいものです。