円安が進む中、外貨建保険、外貨預金を円に換える動きが目立ちます。
円高の時に外貨建保険に加入された方、外貨預金をされた方にとっては、
この円安は為替差益を得るまたとないチャンスであることは間違いありません。
地方銀行も外債を大量に保有しており、米国債の利回りが上昇(価格は下落)を続けているため、
6月には9割の地方銀行は含み損を計上しました。
ただ、地方銀行は為替ヘッジしているため円安の恩恵を受けることができず、
おまけにヘッジコストが嵩んでいることで処分売りしている状況です。
これに対して政府日銀は、円安に歯止めをかける目的で政府日銀が立て続けに為替介入を行なっていますが、
政府日銀が保有しているドルは、外貨準備で円高の時に交換したものですから、
ドル売り円買いでかなりの為替差益を得ているようです。
ですが、ただでさえ資産が膨れ上がっている日銀が為替差益を得てもいかがなものかと思います。
競売物件について
札幌の納骨堂の土地、建物が差押えられ、競売にかけられたというニュースを耳にしました。
納骨堂の経営は、宗教法人、自治体にのみ認められていますが、
この不動産を所有しているのは白鳳寺という宗教法人です。
納骨堂が経営破綻から差押えられ競売にかけられるといったことは、かなりレアなケースであり、
注目を集めており今後の成り行きが気になるところです。
競売とは、住宅ローン等の返済ができなくって担保に入れた不動産を裁判所を通して強制的に売却されることを言います。
競売物件は、裁判所に差押えされてますので、売主が存在しておらず一般の売買契約の引渡しがありません。
競売物件を購入するメリットとしては、安く手に入れることができることが何より一番のメリットになります。
だいたい市場で購入するより平均30%程度安く買うことができます。
また売主がいませんので、抵当権抹消登記、所有権移転登記を裁判所が行ないますので、
この分の手間、費用がかかりません。
一方のデメリットですが、引渡しがないので、元所有者が退去せずに不法占拠する恐れがあります。
不法占拠者を退去させるには、裁判所に引渡し命令を申し立てなければなりません。
引渡し命令に対しても退去しない場合は、強制執行の申し立てを行います。
この場合、家具等の運搬費用を裁判所に支払う必要がありますので、余計な費用が嵩むことになります。
また競売物件を購入する時には、一般の物件を買う時のように内見ができません。
買う時は、裁判所が作った物件の概要が記載されている資料を見て決めなければなりません。
以前聞いた話しですが、落札して初めて室内に入ったらリビングのど真ん中に囲いのないトイレがあったなんて物件もあったそうです。
入札後は落札の取消しが認められず、保証金を期限内に納めないとなりません。
その他のデメリットとしては、一般の売買契約では大概契約書に記載のある売主の契約不適合責任がありません。
後で不具合等が確認できたとしても自分で修繕するしかありません。
このようにリスクは色々あるものの市場で購入するよりかなり安く買うことができますので、
興味のある人はチャレンジしてみても良いのではと思います。