北陸の被災地で色々な詐欺や悪質商法行為が確認されております。
こういう災害が起きると必ず出てくる詐欺行為ですが、
人の弱みにつけ入って金品を奪い取る卑劣でほんと許し難い行為と言えると思います。
今回の北陸の地震では、住宅に被害が出ている被災者が多いので住宅関連の詐欺が増えてくるのではと思われます。
しかも高齢化率の高い地域ですので、詐欺集団にとっては格好のターゲットになる訳です。
実際に屋根が損壊した住宅の住人に、国から依頼を受けてやっていると嘘をつき
ブルーシートを高額で売り付けようとする事例があったようです。
詐欺師達は、今どういう話法がこの地区の被災者を騙し易いのか
様々頭を捻って話法の組立に専念しているのでしょう。
過去の災害時にも詐欺行為を行う者が出てきましたが、この先の希望を失った人、大事な人を失った人たちを
食い物にしようと考える輩については、
フィリピンのドゥテルテ元大統領が行ったように徹底した摘発を警察当局にはお願いしたいところです。
日本では他国と違って被災した住宅等に忍び混んで略奪等する者が少ないのが未だ救いですが、
ゼロではないので、取り締まりをしっかりお願いしたいですね。
不動産登記制度の見直し
所有者不明土地の増加が、不動産登記制度見直しの端緒となってます。
所有者不明土地が発生する主な要因は、相続登記の未了、住所変更登記等の未了とされています。
このことに対応するため不動産登記法が改正されました。
令和3年4月26日に公布され、順次施行される予定です。
そのひとつ相続登記の義務化が今年4月1日に施行されます。
相続や遺贈によって不動産を取得した相続人は、相続が発生し、
自分が所有権を取得することを知った時から3年以内の相続登記が義務化されました。
この義務化された相続登記の手続きですが、従前より簡易に履行できるようになりました。
被相続人である所有権の登記名義人について相続が開始したことと、
自身が相続人であることを登記官に申告するだけです。
この申告は相続人全員で行う必要があります。
この時点では、法定相続人の範囲、法定相続分の割合を確定する必要はありません。
ただ、この申告登記は所有権移転登記ではなく、現在の登記名義人(被相続人)の欄に付記するだけになります。
この登記を怠ると、施行後は10万円の過料を課せられます。
一方の住所変更登記の義務化は、令和8年4月1日施行になります。
所有権の登記名義人は、氏名若しくは名称、住所が変更となった場合は、
その日から2年以内に登記申請をしなければならなくなります。
この登記を怠ると、施行後は5万円の過料を課せられることになります。
住所変更については、住所変更後の住民票、登記申請書等と登記費用を法務局に提出して手続きしますが、
登記官の職権で変更登記ができるようになります。
個人であれば「住基ネット」、法人であれば「商業、法人登記システム」において住所変更が確認できれば、
登記官が対象者に確認して了解を得られれば職権で変更登記ができるようになります。
所有者不明土地の存在は、不動産取引が円滑に行われない大きな問題になってきております。
例えば、土地の売却の際に行われる隣地所有者の立ち合いが必要な確定測量が、
隣地所有者不明のため行えないといった深刻な問題を引き起こしております。
今回の登記義務化によって所有者不明土地が解消に向かい、
土地取引の問題が改善されていくことを望みます。