大谷翔平投手が、大リーグナショナルリーグのMVPに選出されました。
昨年のアメリカンリーグのMVPに次いで2年連続でリーグを跨っての受賞は史上初で、しかも記者の投票で満票での受賞でした。
今年は、数多くの史上初を記録しましたが、ほんの20数年前の大リーグと日本プロ野球の力関係を考えると隔世の感があります。
以前は、大リーグの選手になることが究極の目標だったものが、今や日本のプロ野球出身者が大リーグのトップに君臨し、
数多くのタイトルを総なめにしていることで、大谷俊平投手に続く人材が野球に限らず現れることを期待できるようになりました。
プロパンガススキーム
プロパンガススキームとは、プロパンガス業者が賃貸借物件のオーナーと契約を結ぶ際に、
ガス関連機器と設備の無償貸与を行う長い間当たり前のように行われてきた商慣習です。
どういう機器、設備が提供されるのかというと、給湯器、コンロ、エアコン、防犯カメラ、インターネット回線等
ガスと直接関係無いような機器、設備を賃貸物件オーナーに無償で貸与するものですが、その費用は入居者の家賃に転嫁されていて、
入居者にはそのことは一切伝えられていないため、家賃の不透明性が問題となっておりました。
またこの他ガス管の無償貸与も大きな問題になってきます。
建物を建てる時にガス管の所有権をプロパンガス業者に保留したまま建てるため、
建設費の中にガス管の設置費用が含まれず見た目安く建設をすることが可能になります。
ただ、ガス管の所有権はプロパンガス業者にあるためプロパンガス業者を変更しようとしたり、
都市ガスに切り替えようとすると多額の違約金を請求されることになります。
プロパンガススキームは、今年から段階的に禁止されることになりました。
そして来年の春頃には、三部料金制が導入されることになります。
三部料金制とは、基本料金、従量料金、設備利用等料金に分け透明性を高めます。
このプロパンガススキームの禁止は、賃貸物件のオーナーにどのような影響が出ることになるでしょうか?
今までプロパンガス業者から無償貸与を受け、使用量を賃借人の家賃に上乗せしていたとしたら、
それができなくなり、自ら費用負担しなければならなくなります。
このプロパンガススキームをフルに活用していた賃貸物件のオーナーにとっては、キャッシュフローの悪化を招くことになり、
維持管理が難しくなるかもしれません。
賃借人の家賃の見直しも求められることも考えられます。
またプロパンガススキームによって高い家賃を払わされていたと憤った賃借人から訴えられたり、
余計に払わされたと考える賃借人から返還請求を起こされることもあるかもしれません。
都市ガスが普及しているエリアにも関わらずプロパンガスから供給を受けているマンションやアパートがありますが、
かなり高い確率でこのプロパンガススキームを活用していたと見ていいと思います。
今回のプロパンガススキームの禁止は、様々な方面で少なくない影響が出てくることが予想され、
それが収益不動産の取引にも影響を及ぼすことになるかもしれません。