2024.07.29 UpDate

MONDAY, JULY 29, 2024

IZUMAI 通信Vol.295

パリオリンピックが始まりました。

開会式当日からフランスの新幹線のTGVご放火されるなど治安に不安を感じながらのスタートになりましたが、

お家芸の柔道で早々に金メダルを獲得するなど選手団に勢いをつけられたんじゃないかと思い、今後が楽しみです。


競技が行われる時間帯が日本時間の深夜のことが多く、お好きな方はこれから暫く寝不足が続くことになりますね。


世界のあちこちで紛争が続く中のオリンピックのため紛争地域の国の選手にとっては、

紛争のない国の選手とは違った感情を持ちながらの戦いとなるでしょう。


オリンピックのあり方も昨今議論されることが少なくなりましたが、

世界中で観ている人たちに感動と勇気を与えるような戦いを繰り広げていただきたいと思います。


日本の住宅政策とカーボンニュートラル


現代の日本は、様々な分野で世界での順位が落ち込み、世界から取り残され始めているのではないかと思うことが増えて来ました。


GDPもドイツにドル建で追い抜かれ、近いうちにインドにも追い抜かれ世界5位まで順位を落とすことが確実です。

そのGDPも国民1人あたりで見ると、日本は32位という低い順位に追いやられてしまっています。


様々世界から取り残されているものの中に地球温暖化対策もあります。

2050年にカーボンニュートラルを実現することを国際公約としておりますが、

そのためのエネルギー・産業部門の構造改革が進まず、その実現が難しくなって来ていると思われています。


例えば、住宅の断熱性能は省エネ基準を満たしているのは、わずか18%に過ぎません。

諸外国に比べかなり進捗が遅れているのが明らかですが、そもそも日本の省エネ基準は諸外国に比べかなり緩いとも言われております。

名ばかり省エネ住宅が少なくないということです。


国土交通省が言うには、あまり厳しくすると住宅が建てられなくなるとのことですが、中途半端な省エネ住宅を造らせることが将来どういう結果に結び付くのか考えていないのだろうかと思いまし、

カーボンニュートラルを本気で実現しようとしているのか疑問を感じます。


昨今、災害が起こる度に何故こんな危険な場所に住宅が建っているのか不可解に感じることが少なくないのではと思います。

河川の湾曲した部分で急激に増水した川の水をオーバーフローにならず受け止めることが難しい場所や

山の裾野で山から流れ出た水の流れが集まってくるような低地などに結構な数の集落を目にします。

そして、そのような場所に建っている住宅が洪水、土砂崩れに飲み込まれ人命が失われるといったことが毎年のように起きています。


そして、このような場所に住宅を建てることを許可したのは、行政の筈です。

一方で空家の増加が問題となってその対策のため法律の改正、新たな条例の制定が行われていますが、

何か辻褄合わせのもので実効性に欠けるものが多いのではないかと感じております。


一見これらの法改正等で危険な空家の撤去を行政大執行で行えるようになったと思いきや、

今回大地震の被害を受けた能登地方の震災後の映像を見れば明らかですが、ほとんど進んでいないと思われます。


所有者不明土地を減らして行くために相続国家帰属制度が制定され、施行されましたが、国が受け入れてくれる土地のハードルが高過ぎて、

ほとんど実効性に乏しいとしか思えないスタートとなっています。


2050年が近づいて来た時に国際公約を守れない可能性が現実的になり、

そこで辻褄合わせのような厳しい政策を国民に押し付けてくるのが、今から見えるようです。


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