不動産コンサル 2019.07.31 UpDate

WEDNESDAY, JULY 31, 2019

【注目】高齢者が健康でアクティブな生活を送る『生涯活躍のまち(日本版CCRC)』とは?

高齢者が健康でアクティブな生活を送る「生涯活躍のまち(日本版CCRC)」とは?

日本の少子高齢化はどんどん進んでおりますね。

それに伴い、高齢者の方が安心して生き生き暮らせる環境作りが求められております。

その環境づくりの一環として、政府主導で取り組まれているのが、

「生涯活躍のまち(日本版CCRC)」構想です。

 

CCRCとは「Continuing Care Retirement Community」の略で、

日本語に訳すと「継続的なケア付きの高齢者たちの共同体」となります。

シニアの方が第二の人生を安心して健康的に楽しむ街として、

アメリカから広まった概念です。

 

日本では、地方創生の観点から、

都市部で生活する高齢者の方が

・希望に応じて地方に移住し

・地域住民や多世代と交流しながら健康でアクティブな生活を送り

・必要に応じて医療・介護を受けることができる地域づくり

を目指して始まりました。

 

これは、単に高齢者のための福祉施設を整備するというものではなく、

・高齢者が地域社会に溶け込みながら

・健康でアクティブな生活を送ることができるコミュニティーをつくる

ということがポイントとなっております。

 

「日本版CCRC」が始まった背景

「日本版CCRC」構想の推進には、次のような背景があります。

・東京から地方へ移住したいという高齢者の希望の実現

・地方への人の流れの推進

 

内閣府の調査によると、東京在住者のうち、

・50代男性の半数以上

・50代女性及び60代男女の約3割

が、地方への移住の意向を示しております。

 

第二の人生を、都会の喧騒を離れ、豊かな自然があふれる地方に移住して、健康的にアクティブに暮らしたいという希望が多いということですね。

そのような高齢者の方の希望を実現して、人生を充実したものにするための機会を提供する取り組みです。

 

また、地方創生の観点から、地方への新しい人の流れをつくることが重要な課題となっているため、高齢者が安心して生き生き暮らせる街をつくることにより、高齢者の地方移住を後押しする取り組みとしても期待されております。

 

(都会から地方への移住については、こちらもご覧ください。)

【移住】都会から地方へ。今「移住・住み替え」が人気!

「日本版CCRC」の基本コンセプト

「日本版CCRC」は、単に高齢者のための福祉施設を整備するという発想ではなく、

・高齢者が地域社会に溶け込みながら

・健康でアクティブな生活を送ることができるコミュニティづくり

という発想が重要で、その基本コンセプトとしては、次のようなものが挙げられます。

 

①中高齢者の希望に応じた住みかえの支援

②健康でアクティブな生活の実現

③地域の多世代の住民との協働

④継続的なケアの確保

⑤地域包括ケアシステムとの連携

 

上記のようなコンセプトに基づき、自治体等が主体となり移住相談窓口を設置して、東京などの都市部から地方への移住希望者のニーズを踏まえ、移住をコーディネート

移住先では、健康づくりや就労、生涯学習など社会的活動への参加等により、健康でアクティブな生活の実現を目指します。

そして、入居者間の交流だけでなく、地域の若者など多世代と交流ができる環境を実現するため、大学等との連携が進められているコミュニティーもあります。

年をとって、介護や医療サービスが必要となった場合は、人生の最終段階まで尊厳ある生活が送れるよう、継続的なケアをする医療や介護の体制が確保されております。

このように、高齢者の方が、第二の人生を安心して生き生き暮らせる場所となっております。

高齢者の福祉施設との違い

高齢者の福祉施設は、基本的に健康状態が悪くなって介護が必要になった方、生活に不安がある方が、介護職員などに支えられて生活するところです。

これに対し、CCRCを利用するのは、次のような高齢者の方です。

 

・健康に問題がない方

・役に立ちたい方、楽しみたい方

・地域の担い手になる方、共助する方

 

主な違いは、介護されるために入居するのではなく、健康なうちに移住して、他の世代と共に地域の担い手となり社会の役に立って楽しく充実した人生を送る、高齢者が暮らしやすい場所ということです。

 

「日本版CCRC」の課題

上記のように、高齢者にとって魅力的にみえるCCRCですが、次のような課題もあります。

 

・東京などの都会から地方に移住することに少なからず抵抗がある

・移住した地域に馴染めない可能性がある

・高齢者だけ増えすぎると十分に機能しない

 

このような課題を解消するためには、高齢者の方だけでなく、多世代の方々にも魅力的なコミュニティーであることが必要です。

 

まとめ

高齢化問題だけでなく、地方の過疎化や空き家問題などの解消にも有効なCCRC

アメリカを中心とした諸外国では普及しておりますが、日本ではまだまだこれからです。

今後の発展に大いに注目していきたいと思います。

 

日本における取組事例など、詳しくは内閣府総合サイトをご覧ください。

 

RE/MAX JIP エージェント

矢 吹 竜 一

E-mail:ryuichi.yabuki@remax-agt.net

 

(※Myブログ『住宅問題.com』から抜粋・リライト)

 

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