お役立ち情報・ネタ 2021.05.20 UpDate

THURSDAY, MAY 20, 2021

Quality of life

今回のタイトルでもあるQuality of life(クオリティ・オブ・ライフ)は、私の個人的な人生指針でもある。


意味についてウキペディアでは、下記のように解説されていた。


【ひとりひとりの人生の内容の質や社会的にみた『生活の質』のことを指し、ある人がどれだけ人間らしい生活や自分らしい生活を送り、人生に幸福を見出しているか、ということを尺度としてとらえる概念である。】


確かに「クオリティ・オブ・ライフ=人生の質」という直訳は正しく、説明も納得のゆくものではあるが、何か表面的な感が否めない。


そもそも人生の質とは何か?を、考えた場合に、個々の主観を考察せず判断することはできない。


価値観と幸福の因果律は人それぞれ、たとえば「お金」を何よりも大切な尺度としている方は、預金通帳の数字が増えるたびに幸せを感じるだろう。


何よりも「健康」で生活できることと考える人もいれば、「家族と過ごす時間」に幸せを感じる人もいるだろう。


それら主観的に感じる幸せの数が多いほど、人生の質が高まるのではないだろうか?



そのような意味から、家族と暮らす安らぎの場所である「我が家」の果たす役割は大きい(なかには家庭が苦痛と感じる方もおられるだろうが、それも主観である)


そのような「我が家」に関して、コロナ禍以降、新築一戸建において増加しているのが「平屋」である。



ご存じかもしれないが、戸建ての場合、もっとも快適なのは平屋である。


加齢により足腰が弱くなっても階段を上る必要もなく、家事動線も取りやすい。また、断熱や気密性を確保するにも施工がおこないやすいという特徴がある。


理想の平屋だが、難点もある。


まず建築費が高くつく。


そして相応に敷地の広さが必要とされる。


まず建築費だが、平屋は必要な居室を確保すると必然的に下屋面積が大きくなる。


比例して基礎面積が増加していくわけだが、基礎を構成する鉄筋とコンクリートの数量が下屋の大きさに比例して増加する。


ウッドショックにより木材の供給量が減少し価格が上昇しているが、鉄筋などの資材価格高騰はその比ではない。そもそも木材よりコンクリートや鉄筋の方が価格も高い。


さらに軟弱地盤の場合には柱状改良工事などを必要とするが、下屋面積が増加すれば必然的にそれらの工事面積も増加する。


つまり絶対に必要ではあるが、目には見えず自覚しにくい費用が増加していくのである。



次いで土地の件だが、平屋は建蔽率に影響をうける。


一定の天井高を超えるロフト造作をするなど特殊な例を除き、容積率は関係がない。


建蔽率が40%であれば、敷地の残り60%は庭やアプローチとなる。


上記建蔽率の地域で30坪の平屋を建築するには、最低でも75坪の敷地が必要とされる。


当たり前の話だが、土地は坪単価×広さで価格が算出されるので、土地が広ければ価格が高くなるのが道理である。


結果的に土地価格も上がり、建築費も高くつく。


つまりは私たちのような一般市民に手が出ないのが平屋となる。


ではなぜ、最近になって平屋の新築需要が好調なのかだが、なにもコロナの助成金を利用してなんてことはない。


リモートワークにより仕事が遂行できると気が付いた知的労働者を中心に都会離れが進んだからである。


ネット環境さえ構築されていれば、どこにいても仕事に支障はない。


それなら地方へ移住してしまえば、土地価格がやすく広い土地を手に入れることができる。浮いた予算は家に割り振り、理想の「我が家」を手に入れようという世帯が、平屋の増加を牽引している。



夜のネオンを徘徊し、常習飲酒と品格の無い趣味に明け暮れるのも幸せの尺度ではあるが、風光明媚で自然あふれる「我が家」で、四季を感じながら暮らすほうがQuality of lifeを実現できると考えるのは、何も私だけではあるまい。


 


エージェント奥林が執筆を手掛ける不動産業者必見の人気サイト_【不動産のMIKATA】



【新着記事のご案内】


心霊現象は説明責任があるか?



【不動産契約】反社チェック調査の重要性



*過去掲載記事一覧はこちらから


https://f-mikata.jp/author/rosette/


日々学び、皆様のお役に立てるエージェントとして不動産に関してのご相談を承っております。ご相談はお気軽に


RE/MAXエージェント_hiroki.okubayashi

mobile phone:090-3773-1849

Email    :hiroki.okubayashi@remax-agt.net

 


ページトップへ