こんにちは。RE/MAXエージェント小西菜月です。
不動産はとても難しい印象があります。
ですので京都的に「ふどうさん」とひらがなで表記されるくらい
わかりやすくご説明ができればと願っております。
さて、巷に聞く、れいんず、レインズとは何でしょうか?
Real Estate Information Network Systemの頭文字をとってREINSです。
不動産流通標準情報システム(ふどうさん りゅうつう ひょうじゅん じょうほう システム)です。
つまり
不動産、ここではひとつの不動産物件が、REINSを見られる不動産業者から
最後に消費者にまで届くように、全員が標準的に見られる、情報のネットワークということです。
つまり、日本全国の不動産情報は、REINSにアクセスすれば見られるようにと
なっています。流通とは不動産を取得したい方と、売りたい方をつなぐ情報の
システムです。
昔は、不動産情報は、不動産の業者さんだけが知っているという「情報価値」が非常に高かったのですが
現在消費者と不動産業者の情報の種類は、複数の不動産サイトを調べれば検索結果に出てくるくらい
あまり変わりがないということになります。
最も重要なのは、不動産のプロで、長年の経験があり、ある程度自分とうまくコミュニケーションが
取れるエージェントにリーチすることだと思います。
これまでなら「不動産のことは不動産屋に行け」という時代でしたが
それが崩れ去ろうとしています。
RE/MAXはエージェント制度を導入し、世界約100カ国、約7,000超のFC加盟店、11万人超の
エージェントネットワークを持っています。
なぜこれだけ世界に広がっているかというと、やはりお客様一人一人、好みも違う、住まい方、
ライフスタイルやニーズも違い、近くにいる、自分のことをよくわかってくれる人に
大切な人生の買い物の相談をしたい。
私も最近、メールで「あなたの不動産を売ってもらえませんか?」と露骨なメールを
いくつも受け取りますが、まずもって、「私がどのような人間で」、「どんな人生と家をイメージしているか」
ということも聞かずにこのようなメールを送ってこられると、それは
「私はあなたの話は聞きませんが、あなたの私にとって価値のある情報だけ下さい」と
押し売りしているようなものです。
REINSの情報はどの不動産業者にも公平に、標準的に与えられているのですから
その情報を調べ、分析し、お客様が求めるニーズに合うようにお話をヒアリングし
同じゴールをシェアするのが本当のやり方ではないでしょうか。
お客様の方も、「REINSの情報を見たいけど、この不動産の担当者さんは何か難しいことを
いっているから嫌だな」とか、「子育てのこともわからないのに、相談するのはちょっとな」、
「この人センス悪そうだな!こんな人に勧められてもなあ」と思われるのが
正直なところだと思います。
■情報の価値はそれだけでは価値がすぐ無くなる時代
情報はそれだけでは価値を持たない時代が来ています。
昨日よかったものが、今日は色褪せて見える。物件との出会いも、本当に自分は今の暮らしを捨てて、
ここにすみたいだろうか?本当にここでこの物件を納得して購入したいだろうか?
これは大きな人生の決定ですよね。
物件そのものに書かれていることは、「誰がみても同じ」になっています。
文字情報(テキスト)と、写真。それはどこの不動産屋さんに行っても、
だいたいのエリアと広さと値段をいえば、出てきます。
しかしお客様の求めているのは、それだけでしょうか?
情報にリーチし、それがお客様(あなた)に本当に似合っているかどうかをジャッジしてくれる
コーディネート力と、お客様が思い描くより、それよりちょっと先の可能性を見せてくれる
エージェントの知識や経験が試される時代です。
■脳の中での決断
ダニエル・カーネマン博士は、ノーベル賞学者で認知科学・行動経済学の権威ですが
その著書『ファスト&スロー』の中で、人間が思考を巡らせる時、脳の中では「速い思考」と「遅い思考」
の2つが使われると書いています。
★速い思考
この人、何か信用できそうは、速い思考です。
1+1=2は、速い思考です。しかしながら速い思考も急いでいると間違える時があります。
「早く購入したほうがお得ですよ」
「他にも申し込みが入ってしまいますよ」
「そこは仕方ないと思いますよ」
そんな不動産屋さんに出会ったことはありませんか?
★遅い思考
複雑な不動産の問題、権利関係、土地、建築のことなどを
すぐに急いで解ける人はいるでしょうか?
物件のことには「遅い思考」が向いています。遅い思考というのは、遅い業務を意味するのではありません。
これはメタ思考に関連します。
そして、それはそもそも何で家を買おうとおもったのか?もし買わなかったらどうしていたか?
中古物件でもいいのか?そうではないか?などゆっくり考えることで、多くの成果が上がります。
それは、エージェントと共に、きちんと物件をチェックし、お客様自身の人生のあり方を決める重要な
思考プロセスなのです。
それでも色々物件を見ていると、はっと気づいて、これがいいわ!と思う方もいれば
いやー結局どれもないね、という方もいらっしゃるでしょう。そこは物件との出会いです。
■これからの不動産のプロはどんな人がいいの?
そして物件購入や売買の場合に、最小限のリスクや、プランBを考えてくれる
エージェントが良いでしょう。良い点ばかり言うのは、うさんくさいプロです。
メリットとデメリットを言ってくれるエージェント。
本当にその街に住んだことがあるエージェント。
女性の気持ち、子育てのための家をかんがえてくれるエージェント。
介護のこともわかるエージェント。
自宅でリモートや、オンラインで事業をしたい夢を叶えてくれる物件。などなど。
自分の代わりに、プロに考えてもらって
足並みを揃えて同じゴールへ向かう、ということです。
ゴールの設定が間違っていると、なかなか最後には辿り着かないで、
結局あれ?となります。ですのでゴールはあっちの方だと思いますよ、
こっちじゃないでしょ?と言ってくれるエージェントが良いのです。
■あなたからどう見える?私の人生に合うかどうか教えて!
なぜ、エアクローゼットというサービスが流行っているかというと
市場に存在する洋服は同じなのに、お客様の体型やセンス、スタイルを考慮して全体のイメージを
つくってくれる、そしてそこには「新しい自分を発見する」というドキドキ感も入っているはずです。
なのでREINSから、「この物件は私はいいと思いますよ」と言っても、お客様にとってそれが
どれだけ良く、楽しいか、わくわくするか、新しい暮らしが「実際としてイメージできるか」が
非常に重要だと思います。それにお客様の人生がわかっていなければコメントできないはずです。
REINSの上を行く「イメトレ力」、もしそれが合わないなら内装を変えてでもお客様が購入したくなる
「イメチェン力」もエージェントには必要でしょう。そしてそのためには私自身もお客様のことを
知らずに「はい、これいい家ですよ」とは言えないのです。ごめんなさい!
■RE/MAXのスタートと、人と人の繋がり
研修で最も興味深いのはどこだと思いますか?
それは、RE/MAXのプレゼンは大変わかりやすく、フェア・プレー精神と、ビジネスでのビジョンを
一人一人が創出していることです。一人として同じエージェントはいません。
それはまるで物件がどれも同じものがなく、お客様も一人として同じ方がおられず、
エージェントもまた、オリジナルという点です。ですからお客様もご自身の気の合う
パートナー、新しい将来のイメージをリードしてくれる方に出逢われるのがベターだと思います。
そして、何よりも、ご自身が購入されたいエリア、借りられたいエリアなど、
その土地のことをよくわかっているエージェントに依頼しましょう。
そんなことを言っても、遠いからわからない!という方は大丈夫です。
エージェントからエージェントに、北海道から沖縄までつないでいただけますので、
選択肢を狭めずに色々な物件との出会いを探して下さい。
◆参考サイト
公益財団法人 東日本不動産流通機構
http://www.reins.or.jp/
近畿レインズ
http://www.kinkireins.or.jp/
【小西菜月 Nazuki Millotat Konishi】
住宅建築コーディネーター/デザインコンサルタント/REMAXエージェント@コミュニティ・ラボ
京都生まれ、京都育ち、建築設計・アトリエ事務所、海外駐在を経て、questLLCパートナー。
デザイン、マーケティング、ブランディングの分野で業務、教育活動を行う。
ドイツ人と国際結婚し、1児の母。京都にて子育て中。町家をもっと京都に、空き家を新しい町家に。
たてものリノベ、内装提案から再活用、まちづくりまでよりよい暮らしをつくるための提案を行っています。