【シリーズ連載/第2回】知って欲しい、家計の守り神となる FP の積極的・継続的活用法

◆§1◆ ファイナンシャル・プランナーとは ②

シリーズ連載、ファイナンシャル・プランナーの積極的・継続的活用法。

昨今では様々な媒体で見聞きするようになってきた感のある FP ですが、その得意分野や活躍シーンの広さなど、日本における正確な社会的認知はまだまだと感じます。
そこでこの連載では、FP がどのような場面で消費者の悩みを解決する為の支援が出来るのか、だけでなく、FP が持つ専門性を最大限に活用する上で、相談する側があらかじめ得ておきたい知識についても丁寧に解説していきたいと思います。

さて、今回は FP が果たして何者であるか、についての2回目です。

前回、FP は金融分野における広範な知識を駆使し、中・長期的な資金計画を立てる上で把握しておきたい支出のきっかけや時期、額面など、計画の精度を高める為の様々な助言を行う専門家であることを説明しました。
実際、日本の国家資格である FP 技能検定も、その学習範囲は、一般家庭における資産 “設計” の支援を意識した内容がメインとなっています。

その上で “一般家庭” の実情に目を向けてみます。
ご家庭と言っても、その構成は一人暮らし、お子さまのいるご夫婦、さらには親御さんも呼び寄せての三世代同居など、様々です。
しかし、それらの中で “中~長期に渡るお金の使い方計画” や “資産設計” がきちんと立てられている世帯なんて、一体どれくらいの割合でしょうか。
“きちんと立ててある” の定義がまた曖昧ではありますが、どの家庭に質問を投げ掛けても、自信を持って「ウチはバッチリですよ!」なんて仰られる方、そうそういないのではないかと思います。

この “お金に関する長期目線での計画” を具体的にしたがる人が少ない理由はとても簡単で、
現時点での確定情報だけで立てた計画など、未来の不確定要素でいくらでも狂うことは明らかだ、と感じているからです。
長い人生、「そんな計画、きちんと立てるだけ無駄。」と思えるような山や谷がいくらでもあることくらい、自身が今まで生きてきた経験から既によく分かっているわけですね。

ファイナンシャル・プランナーは、そんなお金に関する計画の一般的なイメージを払拭し、きちんと取り組むことの有益さを説明出来る知識を持った専門家である、とも言えます。
しかし、ある程度綿密な計画を立てる価値があるか、立てる労力に見合った成果があるか、の判断については、個人の根本的な考え方に依存する部分も大きく、FP が理屈上の利点を説いたところで、その判断を改めるまでに聞く者の心を動かせることは稀でしょう。

私は、資金計画を立てることに価値を見出せない消費者の多くが、ファイナンシャル・“プランナー” もまた縁遠い存在、とみなすことを危惧しています。
プランナーという名前だけが先行し、お金持ちやよほどのしっかり者だけが世話になるんだろう、というような、無意識の誤解が生じてはいないかと心配になるのです。

では本当に、FP は真面目に資産設計を行おうとする方だけが有効活用出来る専門家なのでしょうか。
ここからが今回のメインとなる、もちろんそうでは無いんです、という話になります。

FP 技能検定をパスしてファイナンシャル・プランナーとして活動している場合、その者は大きく分けて以下6分野に関する知識を得ています。

 ①ライフプランニングと資金計画
 ②リスク管理(保険)
 ③金融資産運用
 ④タックスプランニング(税金)
 ⑤不動産
 ⑥相続・事業継承

一方、消費者には結婚などによるライフスタイルの変化、加齢に伴うライフステージの変化などに伴い、例えば以下の検討を行う機会が訪れます。

 ・保険への加入
 ・余剰資産の運用
 ・住宅の購入や住み替え

この3点は、資金計画を立てていようがいまいが、決断を迫られるタイミングというものが来る時には来ます。
この時、付け焼き刃的に Web で得た知識を根拠にしたり、「僕の時はこうだった」と聞いた職場の先輩の話を根拠にするよりは、
FP をそばに置き、自身の希望・事情を説明した上で返してきたアドバイスを根拠に考えた方が、確実に良い選択を行えます。

上記のような形で FP を活用して得られる “良い選択” とは、どういった性質の選択でしょう。
それはズバリ、“金銭的に大外しをしない選択” のことです。

例えに挙げた3点は、決断後にも長くお金の出入りが継続し、見誤りが受け取る利息・払う利子… などという形で雪だるま式に拡大します。
日々の積み重ねで生じる出費を少なく、得られる果実は少しでも大きく。
金銭的に重要な分岐となり得る選択に FP を介在させ、“大外しの無い選択” を繰り返すことさえ出来ていれば、将来的な資産の確保におけるリスクは大幅に下がるのです。
それこそ、綿密な計画など立てていなくとも不安を感じなくなってくるほどに。
一度行った選択に対する見直しも適切な頻度で FP と共に行い、或いは情報として FP と共有出来ていれば、安定感はさらに高まってゆくことでしょう。

ファイナンシャル・プランナーとは何者か。2回目となる今回は、FP を身近に感じ、気軽に活用してゆくことの利点について説明しました。
実はこのテーマでさらにもう1回、お話を続けさせて頂く予定です。
前回のエピローグでもお知らせしました通り、後半になればなるほど核心を突いた内容となります。
特に今回の記事で FP への相談についてポジティブなイメージを持って頂けた方には、是非ともご一読の上でお考え頂きたい部分です。

それでは次回も、どうぞお楽しみに。

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