【2024/08】資産運用通信簿 ◆iDeCo 編

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皆さんこんにちは。リマックスエージェント、そしてファイナンシャル・プランナーの藤岡です。
今月もこの通信簿をご覧頂き、有り難うございます。

7月下旬頃から不穏な空気が流れ始めていた世界の証券市場。その後半導体関連株の勢い減退や、アメリカの景気動向に関連する指数が思わしくないなどの要素が重なった結果か、8月初頭には結構な勢いの株価下落が起こりました。詳細はこの後に続く通信簿をご参照頂きたいのですが、筆者が iDeCo で運用する資産も、この一月で20万以上、その価値を落としています。13年も続けていれば原資もそれなりに積み上がっていますから、上がる時だけでなく、落ちる時も結構な金額になるのは仕方の無いこと。いずれにしてもトータルの含み益はまだまだ確保されていますから、さほど悲しい気持ちになることもありません。

今年から NISA 口座を開設、つみたて投資を始めた方の中には、今回の下落で評価額がマイナスに転じたことに耐えられず、売却して手仕舞ったというケースもあったようです。その判断に至った理由は人それぞれでしょうが、やけどをしたような体で退場すると戻ってくるのは大変ですから、そういう意味では残念に思います。

この点、iDeCo は一度始めたらかなりやめにくいというその性質から、利用者の初志貫徹をサポートしてくれるのが良いところ… とも言えなくはありません。どうしても "運用" することに嫌気が差してしまったら、全ての掛金を一旦、定期預金などの元本確保商品にスイッチングするのも手の一つ。拠出金額に応じた節税効果は発揮され続けますので、まずはその部分の旨味だけを享受する方向に転換するのはアリだと思いますよ。

それでは続きまして本編、 2024年8月 の通信簿にいってみましょう。

◆2012年 に企業型 DC への加入にて掛金の拠出を開始。今年で運用13年目
◆13年の間に個人型(iDeCo)へ移行したり、運用機関を銀行系からネット証券系へ移管するなどの変遷アリ
 ※詳細は連載第1回(2023年10月号)を参照
◆現在の一月当たりの掛金は iDeCo で設定が可能な最小の拠出額である 5,000円(2023/4~)。
 ※新しい NISA が始まった為バランスを見直し(拠出金の変遷に関する詳細は 2024年5月号 の通信簿を参照)
◆運用による保有資産の価値の増減が無い場合、資産残高は毎月単純に 5,000円ずつ増加するということ
 ※厳密には事務手数料として、171円が当月拠出分より差し引かれている(手数料の詳細は 2024年2月号 の通信簿を参照)

●資産残高は前月より約 246,900円減っており、つまりこの1ヶ月間の運用で約 251,900円、含み益が少なくなったことを示す
●直近3ヵ月の損益率は 52.7% ⇒ 54.0% ⇒ 45.0% と推移。この1ヶ月で3ヶ月前と同じくらいの数値に下がった

■線グラフは拠出金総額。拠出金は毎月定額なので、月次推移上は基本的に上り幅が一定
 ※今年度の拠出金は 5,000円/月 と少ないので、グラフのスケールでは増加がほぼ分からない
■棒グラフは資産残高、つまり資産の総額。運用好調なら伸び幅が大きくなり、不調なら伸びない、または短くなる場合もある
■資産残高の増減があっても、青点の拠出金総額を下回らなければ利益(含み益)は出ている状態
■年次のマトリクスでは 2021年に約 170万円を拠出した体になっているが、これは先の移管にて、それまでの資産が今の運用管理機関へ移ってきたことを示す
■年次グラフから分かることとして、2023年度は拠出額、資産残高とも大幅に増加した
■2023年度からの資産残高急増については、2022年までの積立済資産があったことによる利益と見るべき部分が大きい

従来から投資を継続している全世界株式インデックス投信は前月比、-9%(54.3% ⇒ 45.3%)の評価減になっています。これに対し、前月から投資を開始した先進国債券インデックス投信の下げ幅は -2.6%(-0.7% ⇒ -3.3%)に留まっていますね。債券は株式に比べると値動きの幅(ボラティリティと言います)が小さく、それがファンド上でも数値の差となって現れています。これから何年も掛けて、観察を続けていこうと思います。

それではまた次回、お楽しみに。

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