ライフスタイル 2023.11.13 UpDate

MONDAY, NOVEMBER 13, 2023

この素晴らしき世界。そして私が愛してやまない人たち

まごころ不動産エージェント

稲宮 淳子

先日、同じ日に二人の男性から告白された。
といっても、残念ながら(⁈)愛の告白ではない。


20年来の知り合いのI氏は、カタカナが読めないという学習障害があり、過集中と重度の注意欠陥の特性を併せ持つという。
ちなみに彼は、素晴らしい腕をもつ、とってもチャーミングな美容師さんで、以前の来店の際の会話の内容などものすごくよく覚えていて、いつも楽しい会話と100%満足のいくカットを提供してくれる。


30年来の知り合いのM氏は、ダンディーな風貌(当時学生だった彼を形容するのに相応しくないかもしれないが、やっぱり当時からこの表現が一番しっくりくる)から軽妙なテンポで繰り出されるウィットに富んだ発言がとっても魅力的な先輩。
彼は、過集中と注意欠陥があるという。


二人の人から同じ日にカミングアウトされるという、ちょっと面白い一日だった。


かくいう私も、過集中と注意欠陥がある。
小学校の頃、忘れ物をすると壁に貼った大きな紙に丸いシールを貼られるというのがあったのだけれど、クラスで他の追随を許さぬぶっちぎりのトップだった。
そして、過集中モードに入るとそれこそ何時間もぶっ続けで集中するのだが、電池切れの予測ができないので、突然プツッとポンコツモードになる。


ちなみに、高1の二女は注意欠陥性のADHD、小1の長男は自閉スペクトラム症。
二人とも軽度ではあるけれど、なかなかにユニークで面白い。


まあこんな感じで、私の周りには、とにかく個性的で何か人とは違うキラッと光るものを持っていて、とってもキュートでチャーミングな人たちが割合多めに存在する。
彼らはたいてい、日常生活を送るだけでも工夫や鍛錬が必要なせいか、物事の本質を見る目や深い洞察力、そして必要に迫られて獲得した強かな忍耐力を持ち、美しささえ感じさせる繊細さと人間的な深みをブレンドさせてほんのり滲み出させている人が多い。
傷つきやすくはあるのだが、傷ついて傷ついて、まるでダイヤが研磨によって輝いていくように、年を重ねるごとに輝いていく人が多いように思う。
また、これはなぜだかよくわからないけど、ほぼ例外なく、純粋で愛情深い。
そして、こんな素敵な人たちに囲まれて、こういう人たちと時間を共有できることがとっても幸せだなぁ〜としみじみ思ったりする今日この頃なわけです。


身の回りに、障害、介護、発達障害、そういう事柄の存在しない人は、我が家の長女(生まれつきの身体障害で車椅子生活)や発達障害の二女や長男のことを、会話の中での何かのきっかけで私が話し出すと「聞いちゃってごめん」「話さなくていいから」と気まずそうに言うのだが、いや、むしろとっても楽しくて面白くて素敵な話なので聞いてほしいんだよ〜と思う。
と同時に、私は話したいけど、我を通して話したところで私のこの幸福感は伝わらないのだろうし、相手の気まずさを拡大させるのも申し訳ないから、慌てて頭をフル回転させて他の話題を探す。
そんな時、私はいつも断絶された寂しい気持ちになるのです。


いや別に、その人たちが悪いわけでもなんでもなくて。多分お互いに見えてる世界が全然違うっていうだけのことなのだと思うのだけれど。
そんなわけで、10年ぶりに再会したM氏といろんな話ができた数時間は、とっても嬉しくて楽しいひとときでした。


ありがとう。M氏。
ありがとう。私の周りにいてくれるキュートでチャーミングな人たち💖


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